富士山
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作成日時 : 2007/07/15 13:17
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富士山に行った。仕事だから、登れないけど、久しぶりの富士山だ。せめて見るだけでもと楽しみにしていたのに、残念ながら、早朝から厚い雲の帽子を目深にかぶり。姿を見せない。そのうち、そのうちと期待して、仕事の合間に外をのぞいたが、とうとう雨が音を立てて降りはじめて、午後にはすっかり姿を隠してしまった。頭が見えない富士山はただ黒々と横たわるだけだった。
登山をはじめたばかりの17年前、「次回は富士山かな?」と仲間に話した。初登山ですっかり登山にはまってしまった私は、最高峰に敬意を表し、単純に次は富士山と意気込んだ。返ってきたのは、なんと複数の、「富士山は見る山で登る山ではない」という声。これにはびっくりしたが、その後も出会ったさまざまな登山家が同じ言葉を繰り返した。何も知らない私は、すっかり真に受け、以来、「富士山には登りましたか?」という質問に、受け売りで同じ言葉を繰り返し、登ってみようという気持ちも消えていた。
ある時、富士山のシンポジウムに招かれた。ならば登ってみなければと思ったが、どうしても時間が作れず、やむなく、静岡出身の身として「見て育った富士山」という視点から話をした。その一年ほどあとにやっと登るチャンスを得た。この時も再び富士山について語り合うシンポジウムに招かれていた。一度は許されても、二度目はないだろうと、何が何でも登る覚悟だった。早朝に頂上を踏み、そのまま会場に向かった。
実際登ってみた富士山は決して見るだけの山ではなかった。五合目からの植生の変化にわくわくし、溶岩の赤黒い色合いが幻想的でもあり、ルートの単調さもぐるりと見える景色によって補われて、これ以上高いところが日本にはないと思うと、得も言われぬ感動があった。シンポジウムでも素直にそう話した。百聞は一見に如かずであった。
次回は一合目から登ろうと思う。
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