黄色い花
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作成日時 : 2007/06/22 14:57
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この三年、都会の町を実によく歩く。母の高齢化が原因で、突発の事態に見舞われてくるくると走りまわることも多いが、老人のペースに合わせてゆっくりゆっくり歩く機会もとても多い。ゆっくりなら楽なもんでしょう、と思われるだろう。だが、老人の‘ゆっくり’は、本当に本当に本当にゆっくりで、想像以上に疲れるものだ。
17年という短い時間ではあっても、そこそこの山を歩いてきた私には、思いきりペースを乱され、かなりの忍耐を必要とする‘修行’にも似た行為である。しかし、反面それは、思いもかけない至福の時をもたらしてくれるものでもあった。
そんな中で見つけたこの時期の花が、黄色いキンシバイだった。医療、介護などの保険の申請や、税務署、区役所の手続きや、とにかくありとあらゆることに手続きが必要なのが暮らしというものだ。そのために行く施設は、まとまっているようでまとまっていなくて、微妙な位置に点在しているもののようだ。「利用者のことは考えてないのね?」と皮肉を言いつつ、そこを1日で制覇しようと思ったら歩くのが一番便利だ。
とにかく私はよく歩く。最低でも半径5キロは通常の徒歩圏である。
そんな生活の中で、毎年この時期、町を歩いていると気になる黄色い花があった。けっこうまとまって咲いているので、気が付きはじめると次々気になった。調べてみると、オトギリソウ科のキンシバイか、ビョウヤナギだということがわかった。どちらも同じような利用のされ方をしているようで、ところによっては混在していることもあった。近年公園や土手の稙栽に多く使われていると記されていたが、確かに急に増えたような気がする。それで、私が目にすることとなったようだ。ひと月ほど咲いて、またふっと消えるようになくなり、翌年まで存在は忘れられる。だから、翌年咲き始めたのを見た時に、ああ、一年たったなあとしみじみ感じられるのだ。そんな花は他にもあるが、このところは、キンシバイとアメリカシャクナゲ、モッコウバラなどの、初夏から夏につなぐ季節の花が、そんな役割を果たしてくれている。
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